2015年11月13日金曜日

2003年のジム日誌

忘れ去られたようなフォルダの中から2003年のボルダリング日誌が出てきた
あの当時は幕張勤務だったので平日の夜はジムのボルダリングでフィジカルを鍛え、土日は外岩へ行っていた
この日誌は12年前に自宅近くにあったクライミングジム「i.c.e. Sport Climbing」でのボルダー課題を記したもの
土橋さんをこのジムへ案内して以降時々顔を出してくれていた
もうどんな課題だったかは忘れてしまったが、読み直してみると、とても面白いので幾つか抜粋してみよう



G-3
青「G-2」の核心部である出だしの2手からH壁との境のカンテを回りこんでH壁のガバへと登る課題。青の課題の中では登りにくい。スタートホールドから右のスローパーを右手でとる。左手はスタートホールドに残したままで左足をヒールフック。ヒールに加重しつつ左手をやや遠い真上のホールドにのばす。ここまでは青「G-2」と同じ。ここからH壁との境にあるカンテの上部の縦ホールドを右手でとって、スローパーに左足をのせ、カンテ左側上部にあるかかりの良いホールドを左手で取る。カンテ右側の小さな赤いホールドに右足を乗せることができればレストできる。ここで入念にチョークアップし右手をカンテ右側の青いホールドへのばす。このホールドはかかりが悪い。左足をカンテ縦ホールドにヒールフックして体の振れを押さえ込み右手の青いホールドの真上にある緑のカチを左手で取る。このワンムーブが核心。右手で保持している青いホールドは指のかかりが悪く、バチンという音がして指がはじかれる。もしこの緑のカチをとることができれば終了点のガバは近い。私はカンテの縦ホールドを右手でとってスローパーに足をのせようとしてフォール。今のところ門前払いの状態。

H-5
スタートホールドから左を一手だし、足を踏み替えてハリボテ下部の小さなノブを右手でとり、スタートホールドに左足を乗せて伸び上がりハリボテ上部の第一関節の三分の一がしっかりとかかる白いカチを左手でとる。ここで足ブラとなる。足ブラから先ほどまで左手で保持していたホールドに右足をのせて、この右足に体重をのせ、左手の白いカチでひきつけながら、右手を離れた黄色いカチを中継してさらに上の緑のカチへデッド。右足をのせていたホールドを左足に踏み替え、右足をフラッギングして、左手を白いカチから黄色いカチへデッド。右手のデッド前に保持していたホールドはノブ状でこれに右足をのせて体を横倒しにしながら、はるかに遠いI壁のガバを右手でとりI壁のフットホールドに右足をのせた。これで終わったかと思ったが、そうは問屋が卸さない。右手でとったガバに左手をそえて、さらに右にあるフットホールドを右足の先端で捉え、手前にかきこむようにして終了点の大スローパーへ右手をのばす・・・ところが保持できず、苦しい体勢のままにマットに叩きつけられるようにフォール

J-8
I-8とカンテをはさんで同じように垂壁に展開する課題。垂壁からカンテを左へトラバースしI壁のゴールへ。出だしの一歩が難しい。六角さんはオンサイト。真似をしようとするのだができない。大内さんに手本を見せてもらってもできない。
スタートに使うホールドに右足をヒールフックし左足を切るのだが、切れない。常連の若者が左手のカチを両手持ちして左足を切った。これを真似したらできてしまった。カチを両手持ちして強く引き付けているので右足を抜重できるので右足のヒールフックを通常のフットホールドの使い方に戻し体重をのせつつ、右上の遠いオレンジのカチへにじり寄る。これが取れればその後のトラバースは普通の人工壁課題になる。

I-8
ルーフ右の垂壁を悪いホールド6手でJ壁のゴールへ向かうジム異色の課題。別名「人工壁クライマー返し1」
ルーフの出口にある左のカチで体重を支えて右のパーミングから上のカチをとるところがやや苦しい。次いで左手を貝殻のようなオレンジのホールドへ。このホールド最初の内はピンチグリップで保持しようとしていたが、かかりが悪い。奥まで指をかけずに少し手前左側をカチ持ちすると効く。次の一手が核心。左足を安定した黄色の突起にのせ、右足はカンテに少しフックしながら右手を悪いカチにデッド。この小さなホールドを保持できれば山場は越えたことになる。パーミングで利用したホールドに左足を乗せ、左のカチをデッドでとって、右のゴールへ。
難産でした。

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※上記J-8とI-8を登ったその日の日記には次のようにある
10/19(日)
天気がよく岩場に行こうか迷ったが行かず終いで、16:00からジムへ行く。
ジムに着くなり、適当にいくつかの課題に手をつけた後、ジャケットを着てステージで横になったところ、本当に眠ってしまった。
若い二人がやってきて目が覚めた。ちょっと間をおいて六角さんが二人のお子さんを連れて登場。

で、何気なしに見ていると六角さんが本日最初のトライで「人工壁クライマー返し」=銀「I-8」を登ってしまった・・・。
次いで「人工壁クライマー返し2」の銀「J-8」はオンサイト。

こりゃボケーッとしている場合ではない。手に液体チョークをしっかりまぶし、本日二回目のトライで念願の銀「I-8」=「人工壁クライマー返し」を登ることができた。
ポイントはかかりの悪い左手の貝殻状のホールドをピンチグリップで保持していたのが敗因。この貝殻は少し左側にかかりの良い部分があり、ここでカチ持ちするとOK。
途中でカンテ右側のフットホールドから足がはずれ足ブラになったが、ここは根性で耐えた。

次いで「人工壁クライマー返し2」の銀「J-8」。
できない・・・どうしてもできない。逆立ちしてもできない。六角さんのムーブを見ていたのにできない。見るに見かねた大内さんがデモンストレーションを二回ほどしてくれたができない。

ダメかなぁとあきらめ、帰り支度をしていたところ、常連さんの若人がスタートの次の左手の小さなカチを両手で保持するというムーブで核心部をクリア。これだぁ!
あわてて仕舞いかけたミウラーをバッグから引っ張り出して、トライ。

行けた。登った。

帰ってビール(本当は発泡酒)を呑んだ。

息子 当時小学6年

内部の様子


石渡健君





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