2005年9月10日土曜日

懐かしい思い出

翌日の9月8日(木曜日)の札幌は曇り空で、時折霧雨が降る蒸し暑い日だった。
当日予定した仕事は16時頃には終わり、時間が空いた。そこで、20数年前の札幌支店転勤時代に担当していたパートナー店の中でも思い出深い一社を訪れてみようという気になった。勤務先の札幌支店で調べてみると、所在地は当時と同じだということがわかった。
西18条の地下鉄の駅で下車し記憶を頼りに探す。
懐かしいビル。
そして懐かしい階段。一歩一歩踏みしめながら昇っていく。

恐る恐る事務所のドアから中に入る。どのような挨拶をしたらいいのだろうかと戸惑いながら
「あのう・・・こんにちは・・・」と言いかけたとき
「あれえ、賀来さんじゃあないですか」と懐かしい声。
数あるメーカーの一担当者に過ぎなかった私。それも20年前のこと。常識的に考えて顔は覚えていても名前までは思い出せないはずである。
当時からオシドリ夫婦だった奥様が携帯電話で社長に電話をしている
「すごい懐かしい人が来ているよー」と社長と話している。
しばらくして社長が戻ってきた。
奥様が
「後ろを向いたままにしていてね」という。
社長は後姿で、私だということがわかったという。
創業のころだった。
あの当時、社長も私もまだ20代だった。毎日22時頃まで一緒にいた。24時を過ぎることも再三だった。
社長と同じように、私も社長の奥様を名前で呼んでいた。
みんなが20代で、厳しい環境ではあったが活力に満ち溢れていた。

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