2005年11月9日水曜日

ルワンダ人ボナの葬儀ミサ



福島へ出張した。

昼飯を食べる時間を削って、福島駅から一番近い「カトリック松木町教会」を訪ねた。

ここ福島は昨日の最高気温が22度あったそうだが、今日は冷たい木枯らしが吹き、雪雲が吾妻の山々を蔽っていた。
山は雪模様のようで、時折雨粒が風に乗って飛んでくる。
空には大きな美しい虹がくっきりとかかっていた。
一方、街の中に目を転ずると、公園の桜の樹が青空の下に紅葉の盛りをむかえていた。

カトリック松木町教会では偶然、葬儀ミサを行っていた。
御聖堂の外で祈っていたら、係りの人が中に招き入れてくれた。

帰天したのはルワンダ人のボナという人だった。
アフリカのルワンダという国で起こったことを全世界の人々が大なり小なり知っている。
NPO法人の人が何人か来ていたが、ミサの参列者のほとんどが典礼聖歌を歌い聖体拝領を受けていたから大半はカトリック信者だろう。

そういえば数年前、カトリック千葉寺教会とカトリック西千葉教会が協力してアフガニスタン難民をカトリック都賀集会所の聖堂の二階で数ヶ月間にわたって保護したことがある。
アフガニスタン難民を受け入れるにあたって、その是非をめぐってカトリック西千葉教会で集会が行われた。その集会の中で信徒の中に「アフガニスタン人は薄気味が悪い」などと言う人が少なからずいたことに驚きを隠すことはできなかった。 主日のミサの福音朗読に語られているイエスの言葉はどこへ行ったのだろうと、悲しい思いをした。 アフガニスタン難民こそ旅人で、私たちはサマリア人ではなかったのかと。
そんな中で、カトリック都賀集会所運営委員長でカトリック千葉寺教会所属の相松さんを中心として献身的な活動が行われ、勇気付けられた私も賛同し、カトリック都賀集会所の近隣の住民に理解を求めるために一軒一軒まわった。

聖体拝領後、「神ともにいまして」を歌いながらボナさんのために祈った。

12時30分ごろカトリック松木町教会の御聖堂を後にし、勤務先の仙台支店駐在のNさんが待つ福島駅へと向った。